2022.02.07

木造住宅の安全性を確かめる方法として構造計算があります。
一般的に構造計算は許容応力度計算をさします。

稀に建築基準法(仕様規定)の検討や品確法の品確法の耐震等級検討を構造計算という方がいますが、これらは構造計算とは呼びません。
以下のような違いがあります。

簡易計算や規定や表に沿っているかの確認となるので、詳細に検討はされていません。
よく、家は一生に一度の買い物と例えられます。
建物の基本性能となり、後で変更の難しい耐震性能は、しっかりと詳細計算を行った許容応力度計算で安全を確かめてもらいたいです。
さらに、許容応力度計算では品確法の耐震等級3を踏まえた内容で計算することが出来ます。
最も安全性を詳しく確かめられる方法で、耐震等級3を確保していただく事が望ましいです。

許容応力度計算は一般的な住宅のサイズの建物には義務化されていません。言い換えれば、住宅には詳細な安全性の確認は不要とされています。
国内に建築されているすべての住宅の中で木造住宅は約60%ほどです。木造住宅で許容応力度計算が義務となる範囲のものは10%に満たないと言われていますので、安全性がしっかりと確認されていない住宅は全体のおよそ半数となります。二階建ての木造住宅は、現状ほとんどが構造計算がされていないというのが現状です。

各安全の確かめ方に関して、具体的な内容は説明が複雑になるので、計算資料の枚数で簡単に表します。

このように、枚数で検討している量が分かると思います。
一番上の画像に示したように、安全性の違いがあります。
地震はいつ起きるかわかりません。近い未来に大きな地震がくると言われています。安全性を確かめておくことで、悲しみのリスクを減らすことができます。

一生に一度の買い物とされる住宅です。安全性能をしっかりと確認された住宅を建てるようにしていただきたいです。

小田切